Tohsen-gamaについて
多くの窯元が集まる京都・泉涌寺で成型から絵付け、焼成、上絵に至るまでの一貫生産をしています。華やかな発色の亀甲貫入釉に金彩・白金彩を組み合わせて、伝統的技法を使いながらも現代の生活にマッチするテーブルウェアを発信しています。
「亀甲貫入釉」「金彩」「三島手」伝統が生活を彩るモダンな器
多層的な貫入が美しい伝統的な釉薬「亀甲貫入釉」。岡山製陶所(陶仙窯)でも長年使っている代表的な釉薬で、土と顔料の調合によって生み出す華やかな発色が当窯の特徴です。ブルー(青磁色)は陶仙窯独自の顔料調合で生み出したカラーです。 ピンクは鉄分を含む赤い土の色を、グレーは青い顔料土の色を反映して発色しています。 そして、金彩・白金彩と組み合わせることでモダンな雰囲気に仕上がります。
スッと立ち上がった口縁に散りばめられた花のスタンプ「印花」は、三島手の技法を応用し大きな花だけツヤを出しています。 三日月型の焼締部分の位置・角度を試行錯誤し、目の前に皿が置かれた時に輝きを放つようデザインしました。 メイン皿やワンプレートスタイルなど、幅広い用途で食事を華やかに演出します。
技術
坏土(はいど)
亀甲貫入を出すためには釉薬だけではなく、坏土の調合も非常に重要です。半年以上にわたり原料工場と相談を重ねながら、理想の貫入を研究してきました。
少し鉄分の入った薄い赤土、顔料を加えた青土はそれぞれオリジナルのものです。
三島手(印花・線刻)(みしまで(いんか・せんこく))
元来、素地に陶印を押す、また線を彫ったくぼみに化粧土を埋めこんで模様を表現する伝統技法。朝鮮半島から渡来した李朝のうつわに施されたこの技法は日本において「三島」「三島手」と呼ばれました。
亀甲貫入釉(きっこうかんにゅうゆう)
中国・南宋時代、官窯の郊壇窯などでは素地と釉薬の熱膨張の違いから美しい釉調がみられ、亀甲貫入または二重貫入や薔薇貫入、氷裂紋と呼ばれ珍重されてきました。
金彩・白金彩(きんさい・はっきんさい)
本焼成後に金彩・白金彩を施し、約730℃で焼き付けることで三島手の技法がより際立ちます。
亀甲貫入釉と合わせることで現代のライフスタイルにも合わせやすい雰囲気が生まれます。
作品
左:灰桜杉綾文茶碗(はいざくらすぎあやもんちゃわん)120×80mm
右:灰桜杉綾文水指(はいざくらすぎあやもんみずさし)140×180mm
青瓷金彩花器ペイズリー 180×80mm
Warm flower bowl 480×160mm